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Hello! Reds Staff「吉田 幸司さん」
皆さんこんにちは!
浦和レッズ後援会です。
今月のHello! Redsは、
浦和レッズのクラブスタッフの吉田幸司さんです。
吉田さんは、マーケティング本部競技運営担当のチケット担当としてご活躍されておられます。
浦和レッズでは、「競技運営」という言葉をよく耳にしますが、どういったお仕事をされているのでしょうか。
今回は浦和レッズのクラブスタッフに迫ります。
◇迷いなく“収容人数50%・声出し応援あり”を選択
―――現在は競技運営担当とのことですが、どのようなお仕事をされているのでしょうか?
競技運営担当は浦和レッズのホームゲームを開催するにあたり、試合運営全体を統括している部署になります。
ビジターチームとの調整から始まり、Jリーグ、審判団など競技関連事項の調整や、チケッティングも行っています。
そして、何より競技運営担当はファン・サポーターの皆さんと一番距離が近い部署だと思います。
―――吉田さんはチケット担当とお伺いしました。どのようなお仕事をされているのでしょうか?
浦和レッズでは、“チケットぴあ”にチケット販売業務を委託しております。チケット担当はチケットぴあと一緒にチケット販売の準備や販売後に発生する細かな調整を行っています。
埼玉スタジアムでは最大約6万人で興行を行いますので、まずは事故なく販売することに気を使っています。当たり前のようですが、そのようなところは大事なことなのだと思います。
試合日は運営本部にいます。チケットの業務に限らず、試合日に多くのファン・サポーターがご来場すれば色々なことがスタジアム内で起きます。
スタジアムの中で起きていることが運営本部に集約されてくるので、必要に応じて適切な対応や判断が求められます。他には競技面で適切に試合を進められるためのサポートをしています。
―――9月から各種シートが復活しますよね。コロナ禍で実施できていなかったことなどが色々あり、チケット担当として葛藤があったのではないでしょうか?(取材日:9月上旬)
正直、コロナ禍のここ近年はチケットを販売するにあたり苦しいことばかりでした。仕事は楽しくできていますが、「何の制限もなく色々なことを自由に考える」発想にはなれず、どうしても最初に “収容人数50%”や“座席のソーシャルディスタンスの確保(市松模様)”、本当に苦しい時は“最大収容人数5,000人”など、何らかの制約がありました。
コロナ前では考えることはなかった「様々な規制の中、チケットをどうやって売るか」ということにずっと神経を使ってきました。
本当に有難いことに浦和レッズではたくさんのシーズンチケットホルダーがいらっしゃいます。そんな皆様に対して、我々の想いをコロナ禍でご理解いただくことは本当に苦しいし、どのクラブよりも厳しかったと思います。
声出し応援も同じです。声出し応援を行うためには収容人数を50%に制限する必要がありました。
8/10(水)に行われた、YBCルヴァンカッププライムステージ準々決勝名古屋戦での雰囲気はとてもよかったと思っています。
選手を見に来る方はもちろん、ファン・サポーターが醸し出すスタジアムの雰囲気や選手たちを躍動させる応援、そんな浦和レッズが見たくてスタジアムにご来場される方もいらっしゃいます。
このまま、収容人数50%で声出し応援を継続すると、当然売り上げは想定していたよりも落ちるので、いち担当としては成果を問われるかもしれませんが、そんなことよりも、浦和レッズ本来の姿を取り戻さないといけないと思っているので、そこは迷いなく、“収容人数50%・声出し応援有り”を私としては選びましたし、そうできるように競技運営として埼玉県やJリーグと調整してきました。
◇スチュワードさんの気持ちに寄り添って
―――スチュワードご担当者として毎試合、スチュワードの皆さんが活動される前の全体MTGにご参加いただいていますよね、その際のエピソードなどを教えてください。
毎試合、必ず活動前のスチュワードさんへご挨拶に行き、スチュワードさんの前で試合当日の情報等をお話させていただきます。
試合情報が集約された資料をスチュワードさんにお渡し、それを基にお話ししています。その際に特に意識していることがあります。
スチュワードさんはご来場されている方に対して適切なご案内ができることを大切にしていると思うので、「スチュワードさんは来場者から何を聞かれるのか、スチュワードさんの欲しいであろう情報はなにか」を意識して話をするようにしています。
―――後援会の運営委員会ではクラブ側から選出される運営委員も務めておられると思いますが、クラブ側運営委員とはどのような役割なのでしょうか?
運営委員とは浦和レッズ後援会さんが会員向けの各種事業を行う上で、中心となり、企画立案から事業の実施まで様々な活動をしている組織です。
クラブの運営委員は現在4名いますが、各事業ごとに、例えばトップチームやレディースチームの選手との調整など、クラブの立場でできることをサポートしています。
―――最近では、鹿島応援ツアーを開催しました。運営委員会で開催を決定後の吉田さんのお仕事の流れや動きなどを教えてください。
応援ツアーについては、対戦クラブとの調整を行っています。ビジタークラブに浦和レッズ後援会の応援ツアーの計画をお伝えし、それからチケットの手配や駐車券の手配といった、調整をさせていただいています。
本来は「一緒にツアーに同行したいな」とは思っているのですが、私はそのタイミングで自分の業務があり、まだ一度も行くことができていません。いつか一緒に行きたいと思っています。
◇ACLセントラル開催、大切にしていたのは“ホームゲームの雰囲気を作ること”
―――AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2022 ノックアウトステージ東地区では初めて“埼玉”でのセントラル開催となりました。浦和レッズのホームスタジアムである埼玉スタジアムでも開催されましたが、普段と大きく違うことはございましたか?
大きく違うことは浦和レッズのホームゲームではないということです。神戸vs横浜FMなどレッズとは関係ない試合運営を行ったことが、普段のホームゲームとは大きく違うことだったと思います。
今まで浦和レッズのホームゲームなどでは、1日に試合を2試合続けて行うことはありませんでした。延長戦やPK戦になっても大丈夫なように2試合目のキックオフ時間が組まれていたので、そこは特に大きな問題はありませんでした。ロッカールームも4つあるので特に心配はしていませんでした。
競技運営のACLの主担当者が、4チームのファン・サポーターを安全に迎え入れることを考えて運営していたので、大きな混乱なく試合が開催できたのではないかと思っています。レッズの試合にあたっては我々のホームゲームではないので、どうしても演出の部分では英語のアナウンスや、キックオフ前にカウントダウンが入るなど我々としてはどうしようもない部分はあったのですが、それ以外では“普段のホームゲームに近い雰囲気作り”を大切にしていました。
担当者がゴールネットやベンチの色も通常のホームゲームに使用する“赤”での開催になるよう掛け合い、ロッカールームの場所も選手がいつも通り試合に臨めるようにホームゲームで使用している部屋を使えるよう、AFCと調整を行いました。
運営本部には、普段のホームゲームにはいない関係者が来られていたので、いつもと少し雰囲気が違ったかもしれません。
ホームゲームではないことでその日はスタジアムでの業務がなかったクラブスタッフも、普段と異なる業務で試合運営に臨みました。競技運営担当や広報担当など試合に関わるスタッフだけではなく、通常の業務とは異なりますが、全員が一体となり、みんなで勝利できたと思います。
◇自分がいる間に少しでもクラブをいい方向へ
―――吉田さんの仕事の流儀を教えてください。
年を重ねるにつれて、嫌なことやイライラすることがあった時でも、感情はなるべく外に出さずに、まずは相手とコミュニケーションを取るようにしています。競技運営担当は試合を運営するにあたって、社内社外に関係なく色々な方と丁寧なコミュニケーションを取ることがとても大切です。
相手としっかりと向き合って話をすることは昔よりも大切にするようになってきたのかなと思います。
―――これから浦和レッズをどのようなクラブにしていきたいですか?
一度に色々なことは改善できないとは思いますが、自分がいる間に少しでもクラブが「いい方向に進んでいる」と周りに見えるようにしていきたいです。
―――ファン・サポーターである、後援会会員の皆さんにメッセージをお願いします。
いつも浦和レッズを熱くサポートいただきありがとうございます。
特にスチュワードさんにはいつもすごく助けていただいています。クラブのスタッフの中でもスチュワードさんの一番近くいるので、色々なお話をさせていただいていますが、スタジアムでのみなさんの丁寧な対応が試合運営の助けになっていて、一緒にスタジアムの良い雰囲気を作ってくれているのではないかと思っています。
これからも変わらずにクラブを助けていただけるとありがたいと思います。
宜しくお願いします。
以上、浦和レッズクラブのスタッフ吉田幸司さんのインタビューでした。
普段、浦和レッズを縁の下の力持ちとして、クラブまたホームゲームを支えている競技運営担当の裏側はいかがだったでしょうか?
ACL埼玉集中開催での裏話も聞くことができ、あの勝利はレッズファミリー全員で勝ち取ったものだと再度実感しました。
さらに、最近は声出し応援も再開しましたね!今シーズンも残り少なくなってきましたが、最後まで上位を目指し共に闘っていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。