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Hello! Reds MC「朝井 夏海さん 前編」

皆さんこんにちは!
浦和レッズ後援会です。

今月のHello! Redsは、
スタジアムMCの朝井夏海さんです。
朝井さんはJリーグ開幕当初から、浦和レッズのスタジアムMCとして浦和レッズをサポートしておられます。

そんな朝井さんに浦和レッズへの熱い思いを聞いてきました!
貴重なお話を聞くことができたので、本日と明日の2編に分かれての配信となります!

本日は朝井さんのお仕事について、また、長年ご一緒されているスタジアムDJの岩沢さんとのエピソードなどをお伺いしました。




◇場内MCとして30年間浦和レッズをサポート

―――現在のお仕事を教えてください。

基本は浦和レッズのスタジアムMCやDAZNの中継などサッカーに携わることが多いですが、そこから発生するスポーツ関係のイベントでの司会やトークショーなどもしています。
数年前までは長きに渡り事務所を経営しており、私自身も所属していたのですが、事情があり事務所をたたみました。当時は現在もレッズレディースでスタジアムMCをしている夏川さんや女性の喋り手さんがたくさん所属していました。今はフリーになって3年目となり、サッカー以外のお仕事はあまりしていませんが、今度埼玉パナソニック・ワイルドナイツのイベントに参加します。笑わない稲垣さんがいるところ…!(笑)
サッカー関係の仕事を始めた30年前から今も変わらず、一緒に仕事をしている人が多いのでスタッフも選手も顔なじみです。全体的に家族みたいなところで仕事をやっているような感じです。


―――場内MCの試合日の1日の流れなどを教えてください。

通常開門時間の1時間~1時間半前にスタジアムへ入ります。当日のインフォメーションやお誕生日の方を紹介するハッピーバースデー(ホームゲーム当日にお誕生日を迎えるファン・サポーターの皆さんのオーロラビジョンでの紹介を読み上げる)、選手のアップ中に事前に取材して得た意気込み等を皆さんに伝え、「頑張ってください~!」などと盛り上げる大きな流れや軸は決まっています。インフォメーションやお誕生日の方のリストはその日にいただきます。
浦和レッズではスタジアムで流す曲は私たち放送担当で選曲しているので、その日のお天気やチームの状況によって相談し、曲を決めて開門を迎えます。
開門すると、私の役割はしばらくありませんが岩沢くんはキッズマッチのアナウンスを担当していますよね。試合の1時間半前から「GO REDS GO」が始まり、そこからは一緒に行います。

また、場内放送をしながらDAZN中継担当をさせていただいている試合もあります。皆さんに「どうやっているの?」と聞かれますが、試合中はスタジアムMCとしてのお仕事はないので、DAZNのリポートやハーフタイムの中継はできます。ちょうどスタジアムMCのお仕事のときはDAZN中継がないので、空いている時間をみて両立しています。何よりスタッフさんみんなの協力があって行うことができています。


―――ピッチレベルと放送室の行き来をしているのですね…!走るのですか?

それは企業秘密です。けれど、基本的にウォーミングアップまでは4階の放送室にいてそれ以降は1階にいますね。
ハーフタイム以降も1階にいます。試合後のヒーローインタビューが終了し、選手が1周回っている間に4階へ上がります。試合が終わってからはみんな余韻に浸ってゆっくり歩いているので、その場面では走らなくていいので安心です。
DAZNの中継担当だと選手バス到着後にアライバルインタビューがあり、インタビューが終わるとすぐに“GO REDS GO”のオープニングが始まります。そのため、バスの到着や監督が来られるのが少し遅れると走らなければ間に合わない時もありますね。あとはエレベーターの問題かな(笑)。すぐ後に喋るから息が切れないようにエレベーターに乗るようにしていますが、年に1度くらいは階段で上がります(笑)。「もう無理だ、間に合わない…」って(笑)
今は基本、勝利した試合のインタビューは全て担当させていただいています。私がDAZNの中継担当で試合に勝ったときは、オーロラビジョンにはDAZNのインタビューが流れます。
ですが、DAZNの中継が他の方の場合は、盛り上げインタビューと言って場内にしか流れないインタビューをしています。その時だけ、ピッチで3人~4人のインタビューさせていただいているのです。まだあまりピッチレベルでのインタビューは行っていませんが、ピッチレベルでのインタビューは「スタジアムへ来ないと見ることができない」ものです。DAZNでは1人しかインタビューできないので、ゴールを決めた人などヒーローにインタビューするような感じですが、ピッチレベルのインタビューは完封したらゴールキーパーや必死にゴールを守ったディフェンス陣、ゴールを決めるために汗をかいた選手など、できれば年間で必ず1人1回はインタビューを聞きたい、生の声をみんなに届けたいという思いがあります。


―――選手はインタビュールームとピッチレベルでのインタビューでは何か違いがありますか?

ピッチレベルでインタビューをする時には、選手たちにも「ここでのインタビューは場内に向けてだけ、埼スタに来ている人に向けてだから!」と言っています。それもあり、選手たちは思ったことを伝えてくれるしこちらも楽しくできます。基本的にはDAZNと同じでしょうけれど、やはりピッチレベルでのインタビューは、お客さんからの反応がすぐ聞こえるし、少し楽に話しているかなという感じがしますね!!
西川くんや岩波くんは、埼スタの声出し応援をよく知っていますが、最近加入した選手たちは、オンラインメッセージを届けることはあっても、直接サポーターの人たちの前に立つことがあまりありませんでした。他のチームでは見ていてもレッズでは経験がない選手が多いので、あのスタジアムの雰囲気は選手たちにとって大事なのではないかと思います。何より選手たちは本当に嬉しそうですね!



―――3年ぶりの声出し解禁試合、ルヴァンカップの名古屋戦では、朝井さんから見た選手たちはどのような印象でしたか?

試合当日のリポートでもお話しましたが、対戦相手として埼スタのあの雰囲気で戦ったことがある選手は何人かいましたが、「幼い頃テレビでみていた光景だ」と言っていた若い選手が多くいました。入場の際、選手たちはトルシエ階段を上がって辺り一面を「うぁー」っと見回していました。既に「浦和レッズコール」が始まっていて、普段なら真っすぐ向いて入場するのに、その日はみんな嬉しそうな感じでキョロキョロしていましたね。
伊藤選手に言われたのは、「朝井さんが試合前に言う『頑張ってください~!』はサポーターやアカデミー選手として聞いていたのでそれを埼スタで言ってほしかった、埼スタでヒーローインタビューをして欲しかった、レッズサポーターの声援の中プレーするのが夢だったのでまた一つ叶った」と言ってくれました。
知念選手も「高校生の時にレッズの試合を見て聞いた応援が『かっこいい!!』と思いました。それを何年かぶりにスタジアムで聞いただけでなくピッチで聞くことができた」と言っていました。
試合後みんなで“We Are Diamonds”を歌っているとインタビューが終わった監督やコーチ陣が走ってきてその歌声を聞いていました。


―――岩沢さんとは20年来、浦和レッズの試合ではご一緒されていると思いますが、面白エピソードなどはありますか?

ずっと一緒にやってきているのでね…。岩沢くんはとても一生懸命な方です。本当に私とバランスが取れていると思っています。私は台本がなく、どんどん話を広げていくのが得意なのですが、岩沢くんは台本通りに間違えずにきちっと喋れる。それを軸にアドリブもできるので、割と真面目なところは全部頼っています。岩沢くんが話して私は「ありがとうございます」って言うみたいな。私は日本一「ありがとうございます」が上手いです。自称ですが…(笑)。本当に阿吽の呼吸でできるし家族みたいな感じかな。日頃気にしているわけではないのですが会うといつも同じ状況でできます。

一度だけ岩沢くんが体調を崩されたときがありました。それで岩沢くんがいつも話すところ(選手紹介など)を、私一人で全部やりました。私たちはいつも分業で、普段はオープニングのところしか一緒に喋らないため、その日は本当に大変でした。ファン・サポーターが声を出せない時期だったので、合いの手などがなく拍手のみだったのですが、「ごめん、ファン・サポーターのみんなには合わせられない、私は私でやるからみんな付いてきて…」みたいな。岩沢くんみたいな抑揚は出せないし女性だからシャウトもできないし…。岩沢くんと同じようにはできなかったのですが、私なりに力は入れました。ファン・サポーターの皆さんも温かく見守ってくれていたので本当に助かりました。
イレギュラーな時があると後援会の皆さんはもちろん、レッズのファン・サポーターの皆さんは「頑張れ!」という態勢になってくれていることを感じ、とても有難く思っています。岩沢くんには「今度私が熱を出したら『頑張ってください~♪』ってやってね」と伝えておきました。いつかそんな日が来るかもしれませんね。
私も自分の結婚式の時に1度だけお休みしたことがあります。「絶対ここはアウェイだから」とクラブスタッフの方に言われたので、「絶対だね、予約するからね。」と言って予約したのですが、いざ日程発表をされるとホームゲームに…。「どうするのよ…!」となりましたが、その日はお休みさせていただきました。なのでレッズのホームゲームは皆勤賞ではないんです。



以上、朝井夏海さんのインタビュー前編でした。
普段、スタジアムで聞き馴れた朝井さんの美声ですが、その裏では色々なことが行われていたのですね…!
次節以降、なんだか場内放送の聞き方が変わってきそうな予感です…!

後編では、浦和レッズと朝井さんが歩んできた30年間について、朝井さんの印象深い選手、後援会との思い出エピソードなどをお伺いしてきました。
そちらも是非、お楽しみに!!