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Hello! Reds Ladies「清家 貴子選手 」

皆さんこんにちは!
浦和レッズ後援会です。

今月のHello! Redsは、
三菱重工浦和レッズレディース清家貴子選手です。

先日、2021-22シーズン選手表彰が行われ、清家貴子選手に浦和レッズ後援会の『レディース賞』が贈呈されました。





昨シーズンの大怪我から長期のリハビリを経てピッチへ戻って来た2021-22シーズン。
リーグ戦では全試合に出場され数々の得点シーンで魅せた迫力あるプレーに、何度も心を奪われました。
また、初優勝を飾った皇后杯でも決勝ゴールのアシストなど、優勝に欠かせない活躍を評して初選出とさせていただきました。

そんな清家選手に今シーズンのお話や、その他プライベートのお話までたっぷりお伺いしてきました。





◆高校生で掴み取ったトップチームへの道

―――サッカーを始めたきっかけを教えてください。

小学校1年生の時に隣の席だった男の子が誘ってくれ、その子がいたチームに入りました。
父が野球をやっていたこともあり、遊びで野球をやったりしていましたがスポーツチームに入ったのはその時が初めてでした。子どもの頃、友達は男の子ばっかりだったこともありずっと外で遊び、暗くなったら家でゲームをしたりマンガを読んでいました。なので、そのサッカーに誘ってくれた友達と常に一緒にいる感じでした。


―――浦和レッズとの出会いを教えてください。

元々近くの女子チームや、中学の部活がある十文字中学校などに行こうかなと考えていたのですが、中学に上がる時に、選抜で会っていた柳澤(柳澤紗希選手、以下“やな”)など東京トレセンの友達が、「レッズのセレクションを受けるよ」と言っていたのでついて行ったという感じです。
当時はレッズにレディースチームがあることや、ベレーザ(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)など女子のトップチームの存在を全く知らなかったのですが、みんなについて行くとレッズと出会えました(笑)。


―――それでは柳澤選手とは長いお付き合いですね。

“やな”とは小学校の頃からチームは違うけど、女子のトレセンで同じでした。その時のメンバーがレッズレディースユース・ジュニアユースで一緒にプレーしました。“やな”は昔から変わらずうるさい(笑)。けど、その当時は周りより身長が高かったです。だから今とサイズ感も中身も変わらないです。今と本当に一緒。 ジェフ(ジェフユナイテッド市原・千葉レディース)にいる清水栞(元:レッズレディースユース)は家も近いため行きも帰りも一緒でした。レッズランドの土手を「ずっとまっすぐひたすら喋りながら通り西浦和へ行く」というのが恒例でした。今でも清水栞とはしょっちゅう遊んでいます。


―――トップチームへの昇格はどのような経緯で知らされましたか?

高校3年生の頃からトップチームの練習に参加させていただき、試合にも出場させていただいていたので、面談で「昇格できます、トップチームへ上がれます。」と言われた時は、正直「そりゃ、そうだろうな」と違和感はありませんでした。
ですが、高校3年生でトップチームの練習に入る時に、“柚歩”(塩越柚歩選手)や“萌華”(南萌華選手)など数人で一緒に練習参加はしていましたが、その中で2種登録できる選手は数人と決まっていました。そのサバイバルが行われている中、「自分は高3だし先がない」と追い込まれていたので、人一倍頑張った結果が「試合に出て活躍した」ことなのかなと思います。なので、昇格のことを聞いた時にはあまり何も思わなかったのですが、そこの1年間は本当に頑張りました。当時の監督のやり方もありますが、肉体的にめちゃくちゃきつかったです。自分自身を追い込むことができるタイプなのでかなり追い込んでいたと思います。




◆チームとして成長することができたWEリーグ初年度

―――女子サッカーリーグのプロ化に伴い、時間の過ごし方はどのように変わりましたか?

以前とは全く違い、変わったことだらけです。
朝練習が終わると週に2回程は仲の良い選手とご飯に行くのですが、その時間が結構好きなんです。練習のことや、私生活のことなど色々なことを何も考えずに素で話せる仲間たちがいるので、練習で嫌なことがあったとしてもその時間でリセットできます。その後家に帰ったら休息をとったり、トレーニングをしたりと、今まで以上に身体と心のケアをする時間が増えました。


―――一緒にお食事に行く選手とはどのようなお話をされるのですか?

似たもの同士の集まりで本当に何でも言い合える居心地の良い存在です。私は食べるのが早いので、チームメイト以外の友達と食事に行くと私が食べ終わる頃には友達はまだ半分とかなのですが、仲の良い選手たちと一緒に食べに行くとみんな同時に食べ終わります。いつも長時間一緒にいるので最近本当に似てきました(笑)。この前フットゴルフの動画もみんな喜び方が同じだったし、昨日も家に泊まりにきました(笑)。


―――今シーズンを振り返っていかがでしたか?

怪我から復帰したこともあり、シーズン初めはチームより個人として「どうやって復帰していこう、どこまでできるのかな。」と手探りな状態でシーズンに入りました。最初の方はチームも勝てていたので、「いいじゃん、いいじゃん!」と思っていたのですが、途中の3連敗は人生でも経験が無いことだったので、どうやって戻していけばいいか不安や焦りでいっぱいでした。チームの雰囲気が悪くなるわけじゃないのに、なぜか勝てない状態が続いていました。

そんな中で迎えた、埼スタでの仙台戦(第9節)は転機となりました。いつも通り浦和駒場スタジアムで行われていたら、また違った結果になっていたかもしれません。埼スタで5000人近いお客さんが来てくれたことや、森総監督の体調が崩れたことなどイレギュラーが重なった中で勝利したことは、チームが上昇するきっかけとなりました。
また、今年は失点が多いことがチームとしての課題でしたが、今シーズンの集大成であった国立競技場でのINAC戦(第21節)はとても良いゲームができたと思っています。しっかりゼロで抑えて守り、点を取り勝利した試合でした。ゴールデンウィークからINAC戦にかけてチームの調子も良かったので、勝利することができて良かったなと思います。リーグ最終順位は2位でしたが、チームとしては成長できた年だったかなと思います。




◆日本一のクラブを背負いWEリーグ初優勝へ!

―――清家選手にとって浦和レッズとは??

日本一のクラブだと思っています。
ずっとレッズにいるからかもしれませんが、ファン・サポーターがあれだけの熱量を持っていてくれることは、クラブとしてもすごいことだし街全体が誇れるなと思うし、いいチームだなと…。レッズより熱く街が一体となっているチームって日本にあるのかなと自分は思うので「日本一のクラブだな」と思います。他の街に行ったことが無いのですが、今浦和の街に住んでいてレッズの身近さをより感じています。
浦和の街はポスターなどレッズだらけ!!!




―――来シーズンに向けての意気込みをお願いいたします。

勿論、チームとしてリーグ優勝を目指しますが、森総監督が退任されるのでチーム体制や雰囲気なども変わると思います。チームとして上を目指せるような形、強くなれるチーム環境・空気を作っていきたいと思っています。その中で連敗するかもしれないし勝ち続けるかもしれませんがみんなで闘っていければと思っています。
個人としては得点に絡んでいきたいと思います。今年はアシストが多かったので来年は得点を増やして、浦和駒場スタジアムを沸かせたいと思います。


―――いつも熱い応援をしてくださっている後援会会員の皆さんに一言お願いします。

いつもサポートありがとうございます、スタジアムなどで会ったときなど、笑顔で挨拶をしてくださり気持ちが晴れやかになります。いつもお世話になっているので自分たちはプレーで恩返しできるように頑張るので、これからも応援よろしくお願いいたします。


◆◆ Additonal Time ◆◆

―――アカデミー時代、ホームゲームの運営サポートをされていたと思いますが、どのような気持ちで行っていましたか?

トップチームは、目標とする選手・目標とするチームと言われて育ってきたので、もちろんそのように見ていました。私は結構同じポジションの人をひたすら観察していました。近くの席に座って「こんな動きしていたんだ~」と…。その当時は試合運営の前に浦和駒場スタジアムのトラックを使って12分間走があったのですが、それが嫌で嫌で嫌でした。
ホームゲームとなると、「運営か…!走りじゃん…!」と(笑)。


―――2020シーズン皇后杯決勝、全治8か月の怪我をされ、どのような思いでリハビリに臨まれましたか?

自分のモチベーションの保ち方は、人とは少し違うのではないかと思っています。「自分自身“絶対に治る”と思っているので治るから今やるべきことをやればいい、今多少膝が痛くてもちょっとしたら良くなるでしょう」などと思っていました。そんなに重く受け止めず、時が解決することもあると思っていました。どうせ治るし!って。

今シーズンの皇后杯決勝は前年に怪我をした時と同じ会場でしたが、試合前の芝生チェックの時に“はな”(高橋はな選手)に言われて気づきました。「あ、そーなの!確かに!!」みたいな…!




以上、清家貴子選手のインタビューでした。
清家選手のお話にもあったように、今年のレッズレディースはとても仲が良かったことが伝わってきますね。
来シーズン、更にレッズレディースが成長し、清家選手の活躍と初のWEリーグ優勝を期待しましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。