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Hello! Reds OB
「渡辺隆正さん 前編」

こんにちは。
浦和レッズ後援会です。
今月のHello! Redsは、浦和レッズOB渡辺隆正さんです。
渡辺さんは2001年~2002年に浦和レッズに選手として在籍されており、引退後はハートフルコーチやアカデミーの指導後、2015年には岡田武史さんがオーナーを務めるFC今治でも指導者を務めておられました。

現在は浦和レッズの育成アカデミーダイレクターとしてご活躍されています。
渡辺さんのサッカー愛がこもったインタビューとなっております。沢山お話をしてくださり、二編に分かれての配信となります。
本日お送りする前編は、渡辺さんの浦和愛が溢れたインタビューとなっていますので是非、ご覧ください。



◆浦和レッズでプロサッカー選手になること

―――浦和レッズへの加入を意識し始めたのはいつ頃ですか?

Jリーグが開幕した当時、私は高校1年生でした。友達と国立でヴェルディ(当時:ヴェルディ川崎)との試合を観た際に、初代のレプリカユニフォームを買って「俺、ここでプレーしてみたいな、観られる側になりたいな」という風に思いました。幼い頃から“キャプテン翼”を見て「俺はサッカー選手になるんだ!」と夢見ていたので、Jリーグが開幕し多くの人のご尽力で地元浦和にプロサッカークラブができて、有難い気持ちでいっぱいでした。

初めて試合を観た日から「絶対に浦和レッズの選手になる」と決めていたので、大学の先生から進路を聞かれると「レッズから声がかかればプロの道へ進みたいと思います。それ以外だったら行きません。」という話をしていました。その後、当時浦和レッズのスカウトだった落合弘さんにお話をいただいて浦和レッズの選手になることができました。
選手になってからは、選手としての功績を残すことができないまま2シーズンで引退してしまったのですが、プロの世界の良い所も厳しい所も感じることができました。

―――選手としての思い出、エピソードなどはありますか?
エピソードと言えば、シーズンの最後に納会があり、そこで「新加入選手は一発芸をするんだよ」と言われていました。当時流行していた「パラパラ」のビデオを購入し、部屋で一人で練習して披露しました。当時チームメイトだった、エメルソン選手は私と会うたびに「パラパラパラパラ~」と今でも言ってくれています。

Jリーグデビューした2001年11月24日は私の中で忘れられない日です。Jリーグ最終戦、ホーム駒場スタジアム(現:浦和駒場スタジアム)で名古屋グランパス(当時:名古屋グランパスエイト)と対戦しました。残りのロスタイム(アディショナルタイム)を含めて6分くらいだったのですが、試合に出場する前にピッチサイドから、スタジアム全体を見渡して「ここに来たな、ここに来れたのだな」と思いました。
プレシーズンの時も達也(田中達也選手 現:アルビレックス新潟)と一緒に出場し、良い経験をさせていただいたのですが、その日はJリーグデビュー戦だったので、「今までやってきたことが報われた瞬間」だと思いとても印象に残っています。

―――先程、田中達也選手のお名前が出ましたが、その他同期加入の方と今もご交流などはおありなのですか?

西村拓朗(現:水戸ホーリーホックGM)、山岸範宏、田中達也、岩本隼児などの同期たちとは「今、お互い何をやっているか」などの連絡を取り合っています。達也は11月27日が誕生日なのですが、(この間の誕生日は連絡していませんが…(笑))まだ現役でプレーされているし、「まだやれるならもっとやってな~」などと話をしています。(※1)お互い刺激を与えあった仲間なので、今はコロナの為会う機会は減ってしまいましたが、今でも繋がりはあります。
(※1インタビュー時にはまだ田中達也選手の引退発表はされていませんでした。)




◆キーワードは「心を動かす」

―――今のお仕事について教えてださい。
現在は浦和レッズで「アカデミーダイレクター」をしています。アカデミーダイレクターはアカデミーがどのような方向でやっていくかを示す役割で、コンセプトでもある「心を動かす」というキーワードのもと、昨年から就任しました。「心を動かす指導」や「心を動かす選手を育成していく」「自分の心を動かす毎日を送ってほしい」など子供たち選手と向き合っていけるようなアカデミーを創れるようアドバイスしています。



―――就任前後の浦和レッズアカデミーの印象を教えてください。
私が外から浦和レッズを見た時に「もっと良くなるためにできることはあるのではないか」と思っていました。 昨年2月にレッズへ帰ってきてスタッフの指導や選手の様子を見て、指導者の起こす行動や選手の動きなどが周りを伺うような雰囲気を感じました。私が以前レッズにいた時はやんちゃな選手が多かったのでその時に比べると「大人しいな」という印象を持ちました。「もっとやっちゃえばいいのに~」と…。

私たちが預かっているアカデミーの選手たちは、これからの浦和レッズやこれからの社会を担っていく子どもたちなので、今の社会の「これから先不安なことばかり」ということを払拭して、「これから先はもっと明るい未来やもっと楽しい社会があるのだよ」と大人たちが提供し、サッカーを通して「自分の意志や思いやりのこころ」を子どもたちに伝えていきたいと思っています。上手くいかない時に考えることが今後生き抜いていくことに繋がっていると思っていて、そういうアカデミーにしていきませんか。と提案し、「ダイヤモンドメソット」を創っていたり、指導者も含め普段立ち返る場を作り、もっとチャレンジや取り組みのできる組織を目指しています。


以上、浦和レッズOB 渡辺隆正さんのインタビュー前編でした。

渡辺さんの浦和への思いは絶大なものと感じることができます。同期加入選手から、今もお互い刺激し合えるご関係ということも、渡辺さんのお人柄が分かるエピソードですよね!これからの浦和レッズを担っていくアカデミーの選手にも期待が膨らみます。

来週配信の後編は、浦和を離れ今治で過ごし感じたこと、またこれからの浦和レッズへの思いをお話していただきました。 こちらも面白エピソードを含めた濃いお話になっています。是非お楽しみに!